R2年9月ブログ
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今月は皮膚科診療を担当しています はらが担当します。
皆さんは、この夏をどの様に過ごされましたか?
「ソーシャルディスタンス」「3密回避」「新しい生活様式」などが求められるなか、夏の楽しみを諦められた方が多かったのではないでしょうか? この事は受診される皮膚トラブルにも影響している様です。
人と人との距離を保つ事で 「水いぼ」や夏に特に多い「手足口病」 「とびひ」は激減し、 外出を避ける事での「虫刺され」、過度の日焼けによる「日光皮膚炎」も少人数でした。
大人のいわゆる「水虫」はプール、サウナ、温泉などの自粛、テレワークなどによる通勤時間の消失または短縮によりその発症や悪化も減少していました。
一方、マスクの着用によりマスクトラブルの増加、すなわち皮膚炎、ニキビ、耳切れ、さらには汗と湿気と蒸れにより顔面のカンジダ症までみられました。
手洗い、アルコール消毒の励行は皮膚の弱い方、アトピー性皮膚炎のある方などは皮膚の乾燥、痒みを生じ、 結果、湿疹になり悪化していく傾向にありました。 この事はコロナ感染症対策により日常的な、よくある皮膚疾患にまで感染抑制の効果が得られていますが、しかしその反面、新たに別の疾患も生じていると言えます。 皮膚の弱い方はマスクを不織布から布製の柔らかい布地に変え、帰宅後すぐに洗顔、保湿する。耳切れには連日、 同じ形状のマスクを着用せず、また、耳にあたる部分のゴムを少し引っ張っ て伸ばし気味にする。 手荒れしやすい方は手洗いの都度ごとに皮膚のバリヤー機能を保つために保湿をする。などは一つの対策方法になると思います。
新型コロナウィルス感染症はまだまだ先の見えない現状ですが、常日頃から自分自身の健康に 目を向け予防的行動をとり、 いつしか終息した時にこれまでの試みや体験が様々な教訓となる様にと思っています。